冬の名残り、夢の足跡

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浮波柚葉
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浮波柚葉浮波柚葉 | 冬の名残り、夢の足跡
『通常攻撃』『回避』『支援スキル』『特殊スキル』『連携スキル』のスキルレベル+2

TOPSの幹部と調査監督チームが到着したその場に、
ちょうど学校帰りの柚葉と真斗もいた。
VIPを迎える車のために場所を空けなければならず、
柚葉たちの乗った飛行船が空中での旋回を強いられたあとだった。
ヘトヘトになりながら歩道橋を渡ると、大勢の報道陣たちが
VIPを取り囲んで下を通り過ぎる。人だかりの中でも、
ひと目であの子だとわかった。
その夜、柚葉は夢を見た。記者たちに囲まれて
歩道橋の下を行くのは、あの子ではなく自分…そして道の果てには、
柚葉のために用意された「玉座」が……
もうずいぶん長いこと、こんな夢は見ていなかった。
起き上がって水分を取りながら、昼間に誰かが言っていたことを思い出す。
「なにが専門家を集めた調査チームだ!人数合わせか知らんが、
お金持ちのお嬢様なんか入れやがって!」…

「ねぇかまちー、いる?」
窓を開けて小声で呼びかけると、
小さなモフモフが窓の外から顔を覗かせた。
「ちょっと思いついちゃった。
明日の夜、面白いことしよっか?」

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